多汗症解消マニュアル

   

多汗症を切らないで治すことができる治療法

テスト用紙が汗で濡れてしまう、肌着だけではなくその上の2~3枚の衣類まで汗ジミで色が変わってしまう、このような多汗症で悩んでいる人は、メスで汗腺を切るしか治療法はないのでしょうか。

汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺があり、多汗症の原因となるのはエクリン腺から出るサラサラとした無色無臭の汗です。脇の下にはアポクリン腺もエクリン腺もあるため、多汗症だけではなくワキガにもなりやすいのです。


メスでエクリン腺やアポクリン腺を1つ1つ見ながら取り除く方法の場合、4センチくらいメスで皮膚を切らなければなりません。術後は厚く硬いガーゼや専用のプロテクターを当てて包帯を巻いて固定するので、服の袖が通らないこともあります。脇から肩にかけて包帯で巻くので、半袖だと見えてしまう事は避けられません。

かってはこのような手術方法が大半でしたが、今はメスで切らない治療法もあります。

ミラドライというマイクロ波を照射して、汗腺組織を破壊する方法です。メスで切るよりも肌の負担が少ないことや日帰り手術で済むので、仕事を休む必要がないことが大きなメリットです。

また、メスで切った場合は1週間ほどは腕を上げたり重い物を持つなどの腕に負担がかかることはできないので、仕事に支障を来す人も少なくないと思います。その点、ミラドライなら片方のワキの下の施術が30分ほどなので、両方で1時間くらいで済むし、腕の安静も必要ないので、翌日からはいつも通りの仕事をしても大丈夫です。不安な人は金曜日にミラドライを照射して土日は家で安静にしているとか、ゴールデンウイークの前や夏季休暇前にミラドライを照射すると良いでしょう。

多くの人が1~2回の照射で効果を実感しているという報告や、8割の人が多汗症とワキガの両方で1年以上の効果があったと実感しているという報告も届いています。

ミラドライは、ワキガにも有効です。そして脇毛の脱毛も同時にできるので、一石二鳥にも三鳥にもなります。

ミラドライのデメリットは、治療費が高いということです。美容外科や美容皮膚科での施術となるので、保険適応外になります。1回の照射で35万~45万円くらいになっているところが多いです。

ミラドライ以外に、メスで切らない方法はまだあります。

軽度の場合は、塗り薬や注射で対応できるケースもあります。注射はワキの下に打って、エクリン腺の活動を抑えます。手軽で安価であることがメリットでしょう。注射をするだけなので、3分もあればできます。効果は3~4か月ほどしか続かないので、ここがデメリットと言えます。治療費は、ボツリヌストキシンの場合は1万5000円ほどの所が多いです。

ボツリヌス注射は、2012年より重度の多汗症の場合は保険適応となりました。「原発性腋窩多汗症」の場合は、原因過剰なワキ汗が6か月以上続いている場合や、日常生活に支障を来している場合、25歳より前からこの症状が始まっている、親や親戚に同様の人がいる、睡眠中は脇汗が少ないなどの6項目から2項目以上が該当する人が対象になるとされています。

この治療を受けようと思う人は、美容皮膚科や美容外科で相談されると良いでしょう。

その他、1センチだけ切って治す方法もあります。ベイザーシェービングと呼ばれる方法ですが、1センチ程の傷からベイザー管という吸引管を挿入してベイザー波を直接照射して焼いてしまうのです。焼き溶けた汗腺は掃除機のように吸引管で吸い出します。

この方法の場合、1センチ程切ることにはなりますが、傷は近くまで顔を近づけてジッと凝視しないとわかりません。両ワキでおよそ38万から40万円ほどかかります。治療時間は40分ほどで、治療後の腕の安静は3~4日です。

どの治療も一長一短があるので、担当医よりしっかりと説明を受けてから、自分にとって最適な治療法を選びましょう。

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